パイロットによる飲酒の問題が相次いで明らかになった日本航空と全日空では、過去にも乗務前のアルコール検査で基準値を超えるケースがたびたび起きていたことがわかりました。会社側は、アルコールに関する自己管理に組織として強く関与する必要があったとしています。
日本航空と全日空は、16日、パイロットによる飲酒の問題の経緯や再発防止策について国土交通省に報告するとともに、記者会見を開いて改めて謝罪しました。
この中で2社は、過去にも乗務前のアルコール検査で社内の基準値を超えるケースがたびたび起きていたことを明らかにしました。
このうち日本航空はグループ会社を含め基準を超えたケースが24件あり、最大で基準の2.5倍のアルコールが検出されていました。
また、全日空でも、ことし4月までの5年間で、基準を超えたケースが8件あったということです。
会社側は、アルコールに関する自己管理に組織として強く関与する必要があったとしていて、全日空では、日頃からアルコールの影響をみずから把握できるようすべてのパイロットに携帯式の感知器を貸し出すといった対策をとることにしています。
また、日本航空もアルコールの影響で精神面や健康状態に何らかの兆候が見られる社員に対し、継続的なサポートや指導を行うとしています。
-- NHK NEWS WEB