社会を変えるような技術革新を生み出す若い人材をどのように育てるのか考えるシンポジウムが開かれ、企業や教育機関の連携の重要性などについて議論が交わされました。
このシンポジウムは、国際的に技術開発などの競争が激しくなる中で、革新的な科学技術などを生み出す創造性のある若い人材を育てる環境について考えようと東京大学が開きました。
この中では、企業の担当者や大学や高校の教員などが創造性を育む教育の取り組みなどを話し、大手自動車メーカー、日産自動車の取締役の志賀俊之さんは、革新的な技術を生み出すには多様な考えの人たちと議論し連携する力や失敗を恐れず挑戦する力が求められると説明しました。
また、関係者による討論も行われ、企業や大学が人材を抱え込まず、柔軟に連携して研究や開発を行う必要性が指摘されたほか、数学や工学などの理工系の分野に芸術の要素である表現や形にする力を組み合わせることが、イノベーションを生み出すためには必要だとする意見が出されていました。
主催した東京大学生産技術研究所の大島まり教授は「日本人は、創造性はあるのだが、それを形にすることが課題で、産官学で話し合うことが問題解決の第一歩になると思う」と話していました。
-- NHK NEWS WEB