日産自動車は、カルロス・ゴーン会長が自身の報酬額を少なくするため、有価証券報告書に実際よりも少ない金額を記載していたことを明らかにしました。また、会社の資金を私的に支出するなどの複数の重大な不正行為が認められたとして、ゴーン会長の会長の職と代表取締役の職を速やかに解くことを取締役会に提案すると発表しました。
日産の発表によりますと、内部の通報を受けて、数か月間にわたってカルロス・ゴーン会長と代表取締役のグレッグ・ケリー氏をめぐる不正行為を調査したとしています。
その結果、開示されるゴーン会長の報酬額を少なくするため、長年にわたり、実際の報酬額よりも減額した金額を有価証券報告書に記載していたことがわかったとしています。
さらにゴーン会長については会社の資金を私的に支出するなどの複数の重大な不正行為が認められ、グレッグ・ケリー氏がそれらに深く関与していることもわかったとしています。
このため日産は内部調査で判明した不正行為が取締役としての善管注意義務に違反するとして、ゴーン会長の会長と代表取締役の職を速やかに解くことを取締役会に提案するということです。
日産は19日夜、午後9時以降に横浜市の本社で記者会見をしてこうした内容を説明する予定です。
日産は「このような事態に至り、株主の皆様をはじめとする関係者に多大なご迷惑とご心配をおかけしますことを、深くお詫び申し上げます」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB