中国や台湾に進出している日本企業の間では現地での優秀な人材の確保が課題となっています。大手電子部品メーカーの「村田製作所」は進出先の学生が日本に留学しているうちに先取りして内定を出す、新たな取り組みを始めました。
村田製作所は中国や台湾から日本に留学中の学生を対象にした初めての会社説明会を都内で開き、およそ40人が参加しました。
会社側がスマートフォンや自動車向けの電子部品の生産を拡大するため、中国と台湾の拠点を強化していることや仕事の内容などを説明したあと、学生たちは筆記試験にのぞみました。
進出先の拠点では事務系の社員のほか、高度な技能を持つ技術者が現地企業との間で取り合いとなり、優秀な人材をどう確保するかが課題となっています。
このため村田製作所は、日本に留学中の学生に先取りして内定を出すことにしたもので、今後、京都でも説明会を行ったあと来月中に、30人程度に内定を出す方針です。
中国からの男子学生は「留学生活で得た経験や知識を生かして、母国で営業の仕事を頑張ってみたい」と話していました。
採用を担当している岡本光敬さんは「帰国して活躍したいという学生も多くいるので、日本にいる間になるべく早く内定を出すことで優秀な人材を獲得していきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB