名古屋城の天守閣の木造での復元計画が進む中、天守閣のはりに使われる予定の樹齢およそ400年のアカマツの大木が、岩手県内で伐採されました。
名古屋市が進める名古屋城の天守閣の木造での復元計画をめぐっては、大手建設会社「竹中工務店」が天守閣で使う2300本近くの木材の調達を進めています。
このうち、天守閣のはりに使われる予定のアカマツの木を伐採する作業が20日、岩手県奥州市の「月山神社」が所有する山で行われました。
竹中工務店によりますと、この木は樹齢およそ400年、高さ30メートルほどで、最も太い部分の直径がおよそ1メートルあり、近年の建設工事で使われる木材として全国でも最大規模になるということです。
20日は、名古屋市の河村たかし市長も参加して木におのを入れる儀式が行われ、地元の業者が、製材する際に不要となる幹や枝を切り落として20メートルほどの長さにしてから木を切り倒しました。
この木は、1年から2年程度、岩手県内で乾燥させたあと、名古屋城の建設を行う宮大工のもとに運ばれる予定だということです。
河村市長は「地元の人たちが長年大切にしてきた木の命をいただくので、復元した名古屋城でも大切にしていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB