「ハーボニー」という名前で販売されているC型肝炎の治療薬の偽造品が、奈良県内の薬局で見つかり、厚生労働省などは、色や形が正規品と異なる場合は連絡するよう呼びかけるとともに、流通経路を調べています。
偽造品が確認されたのは、「ハーボニー」という名前で販売されているC型肝炎の治療薬です。
奈良県や厚生労働省によりますと、今月10日、医師から処方を受けて奈良県内でこの薬を購入した患者から、「いつもの薬と違う」と薬局に問い合わせがあり、製薬会社のギリアド・サイエンシズが回収して調べたところ、偽造品とわかりました。
さらに調べた結果、ほかにも同じ薬局チェーンの奈良県内の2つの店舗で、偽造品が入ったボトル4本が見つかったということです。
奈良県などによりますと、正規品はひし形でだいだい色の錠剤ですが、偽造品は、ボトルの中に、形が違っていたり、まだら模様で薄い黄色をしていたりする錠剤が入っていたということです。
今のところ、偽造品を受け取った患者は1人で、健康被害の報告はないということです。
厚生労働省によりますと、この薬は1錠当たりの薬価がおよそ5万5000円と高額で、先月末までに服用した患者は全国でおよそ7万6000人に上るということです。
製薬会社は、ホームページに詳しい情報を掲載し、色や形が違うなど偽造品と疑われる場合は連絡するよう呼びかけています。
また、厚生労働省と奈良県は、流通過程で偽造品が紛れ込んだと見て、詳しい流通経路を調べています。
-- NHK NEWS WEB