大手化学メーカー「住友化学」の元会長で、経団連の会長を務めた米倉弘昌氏が亡くなりました。81歳でした。
米倉氏は昭和35年に旧・住友化学工業に入社し、平成12年に社長に就任、平成21年からは会長を務めました。
社長在任中は石油化学業界の厳しい競争に打ち勝つためとして、サウジアラビアに当時、世界最大級の石油化学プラントを建設するなど、大胆な経営手腕で知られました。
平成22年には旧財閥系の企業の出身者としては初めて経団連会長に就任し、東日本大震災の際には被災地にガソリンや生活物資を送るなど、経済界のトップとして復旧や復興にも取り組みました。
また当時、悪化していた日中関係の改善にも積極的に取り組んだほか、政府に対しても、時に厳しく批判するなど率直な発言でも知られていました。
米倉氏は、今月16日に肺炎のため亡くなりました。
-- NHK NEWS WEB