日産自動車は、金融商品取引法違反の疑いで逮捕されたカルロス・ゴーン会長の会長職などの解職を、22日午後に開く臨時の取締役会に諮る方針です。
日産の西川廣人社長は、臨時の取締役会を前にした22日朝、記者団に対して「取締役会が開かれたら、公開すべきことは公開する」と述べました。
22日午後開かれる取締役会では、ゴーン会長の会長と代表取締役の職、同じく逮捕されたグレッグ・ケリー代表取締役の代表取締役の職を解くことを提案することにしています。
また一連の不正の背景とされる、ゴーン会長に権限が集中した経営体制の在り方などを検証するため、弁護士や識者など専門家による第三者委員会の設置についても決めることにしています。
委員のメンバーと調査を取りまとめる時期なども決める方向で調整を進めています。
一方で、ゴーン会長ら2人の取締役としての職は株主総会の決議事項であるため、日産は、毎年6月に予定している定時の株主総会よりも前に臨時の総会を開き、2人の退任の提案を検討しています。
フランスの自動車メーカールノーは20日、臨時に開いた取締役会で、日本の司法当局などが集めたとする証拠は現段階では評価できないとして、カルロス・ゴーン会長の会長兼CEOの職を解くことは見送りました。
こうした中、日産は、ゴーン会長を経営トップから解任し、新たな経営体制を築くことで健全化を目指すことにしていて、今後の両社の関係も焦点になります。
-- NHK NEWS WEB