日産自動車のカルロス・ゴーン会長が逮捕された事件で、ゴーン会長が会社側に購入させたレバノンの住宅を改築するため150万ドルを支払うよう側近の執行役員にメールで直接指示していた疑いがあることが関係者への取材で分かりました。東京地検特捜部はゴーン会長と側近が交わした複数のメールを入手しているとみられ不透明な資金の流れの詳しい経緯を調べています。
日産自動車の会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)は、有価証券報告書にみずからの報酬を少なく記載していたとして、金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されました。
ゴーン会長は日産の投資資金を流用し、ブラジルのリオデジャネイロやレバノンのベイルートの高級住宅を、みずから選ぶなどして会社側に購入させたとみられていますが、このうちレバノンの古い住宅を改築するため150万ドルを支払うよう側近の執行役員にメールで直接指示していた疑いがあることが関係者への取材で分かりました。
レバノンの住宅はおよそ10億円で購入されましたが、その後、改築費用としてこれまでに7億円余りが支出されていたということです。
このほか、ゴーン会長がみずからの報酬を有価証券報告書に少なく記載するよう、ともに逮捕された代表取締役にメールで指示していた疑いもあるということです。
特捜部はゴーン会長と側近が交わした複数のメールを入手しているとみられ、不透明な資金の流れの詳しい経緯を調べています。
-- NHK NEWS WEB