都心の1等地をめぐって55億円がだまし取られた事件で、地面師グループの主犯格の男が、事件の着手前に「捜査が進んでいるので警戒するように」という趣旨の電話をほかのメンバーにかけていた疑いがあることが捜査関係者などへの取材でわかりました。その中には海外に逃亡した男も含まれていて警視庁が捜査しています。
去年、東京・品川区にある2000平方メートルの土地の売買をめぐって、積水ハウスが55億円をだまし取られた事件で、警視庁は、地面師グループの主犯格の1人で東京・中央区の会社役員、土井淑雄容疑者(63)を逃亡から1か月余りたって都内で見つけ、逮捕しました。
この事件で、警視庁は、ことし7月に土井容疑者が借りてグループが拠点としていた墨田区のオフィスビルを捜索し、およそ5億円の入金が記録された通帳を押収するなど、捜査を進めていました。
そして、先月、地面師グループのメンバーが一斉に逮捕される前に、土井容疑者が「捜査が進んでいるので警戒するように」という趣旨の電話をほかのメンバーにかけていた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。
その中には、フィリピンに逃亡した自称コンサルタントでカミンスカスと姓を変えた小山操容疑者(58)も含まれていて、警視庁が捜査を進めています。
-- NHK NEWS WEB