台湾では1年余りあとに迫った総統選挙の前哨戦とされる統一地方選挙の開票作業が始まり、蔡英文総統の支持率が低迷する中で、与党・民進党が現有ポストをどれだけ守れるかが焦点となっています。
台湾全土の22の市長や知事などを決める統一地方選挙は、再来年はじめに迫る次の総統選挙の前哨戦とされ、投票の受け付けが日本時間午後5時に締め切られ、開票作業が始まっています。
今回は10件の住民投票も同時に行われたため、有権者の関心が高いうえ、1人当たりの投票時間が長く、台北の投票所では1時間半以上待つ姿がみられるなど、各地で異例の長い行列ができました。
台湾では、年金などの改革に対する強い反発に加え、民進党政権に批判的な中国からの厳しい締めつけで先行きが不透明となる中、蔡総統の支持率は低迷しています。
今回の選挙では、民進党の強固な地盤である南部高雄などでも国民党に追い上げられていて、大敗することになれば、党のトップを務める蔡総統の責任論にも発展しかねないだけに、民進党が市長と知事、合わせて13の現有ポストをどれだけ守れるかが焦点です。
また、住民投票では福島県など5つの県からの食品の輸入規制継続や同性婚の法制化などについて、賛成か反対かを問い、成立すれば、政権は2年間、住民投票の結果と異なる政策を実施することが難しくなります。
選挙結果の大勢は24日夜遅くから25日未明にかけて判明する見通しです。
-- NHK NEWS WEB