流行が続く風疹についてのシンポジウムが東京で開かれ、妊娠中に感染し、わが子を亡くした女性が「免疫がない働く世代の男性のワクチン接種が欠かせない」として、国や企業の取り組みを強く求めました。
東京 港区で開かれたシンポジウムでは、妊娠中の女性が感染して赤ちゃんに障害が起きる「先天性風疹症候群」を防ぐことの重要性などが紹介されました。
そして、患者団体の可児佳代さんが講演し、18歳だった娘の妙子さんを亡くした体験を語りました。可児さんは「風疹で娘を苦しめてしまったと自分を責めました。同じ思いをほかの人にしてほしくないと思っていましたが、また流行し、とても悔しいです」と話しました。
そして、「感染を広げないため、免疫のない人が多い、働く世代の男性のワクチン接種が欠かせない」として、国や企業の取り組みを強く求めました。
このほかシンポジウムでは、専門家が患者の多くは職場で感染していて、職場のリスクが高いことなどを紹介しました。
講演した可児さんは「働く男性はなかなか自分で予防接種しようとは思わない。国はもちろん、企業にも従業員にワクチン接種の機会をつくってほしい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB