政府は、来年、日本で開かれるG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議で、米中の貿易摩擦の背景にある経常収支の不均衡の問題や、高齢化が世界経済に与える影響などを議題とする方針を固めました。麻生副総理兼財務大臣は、こうした方針を、今月末からアルゼンチンで開かれるG20の会議に合わせて表明することにしています。
来年のG20の財務相・中央銀行総裁会議は6月に福岡市で開かれる予定で、政府はこのほど、会議で取り上げる議題を取りまとめました。
それによりますと、中国などが経常黒字を抱え、アメリカの巨額の赤字がこれを支えるといった経常収支の不均衡が貿易摩擦の背景になっていることから、不均衡をどう是正していくか各国で議論したいとしています。
また、中国が新興国に巨額の融資を行い、返済不能に陥るケースが相次いでいることを念頭に、国どうしの貸し付けに関するルールについても意見を交わしたい考えです。
さらに、少子高齢化で日本の財政運営が厳しさを増していることなどを踏まえ、高齢化が世界経済に与える影響を検証するほか、グローバルに活動する大手IT企業にどう課税していくかについても議題としたい考えです。
麻生副総理は、こうした方針を、今月末からアルゼンチンで開かれるG20の一連の会議に合わせて表明することにしています。
-- NHK NEWS WEB