台湾で特急列車が脱線して18人が死亡した事故で、当局が初期の調査結果を公表しました。整備上の問題や運転士の技術不足が重なって対応が遅れ、減速が間に合わずに脱線したとしています。
台湾北東部の宜蘭県で先月21日、8両編成の特急列車が脱線した事故では、乗客18人が死亡し260人以上がけがをしました。
この事故で調査にあたる当局のチームが26日、初期段階の調査結果を公表しました。
それによりますと、脱線した列車は事故の4時間前にブレーキなどに関係する装置に異常が見つかり、何度も列車が強制的に止まる不具合が続いていました。
この不具合は脱線の直接の原因となった速度の超過には関係ありませんでしたが、運転士が対応に手間取り、列車を自動的に制御する安全装置を切ってしまったため、列車が危険な速度のままカーブに入り脱線したということです。
当局は、事故は管理・整備上の問題や運転士の技術不足など複数の要因が重なって対応が遅れた結果、減速が間に合わずに起きたという見解を示し、今後、より詳細に検証するとしています。
また当局は、脱線した列車で起きていた不具合は同じ型のほかの列車でも見つかっているとして、運行を担う鉄道当局と日本の車両メーカーに原因の調査を求めるとしています。
-- NHK NEWS WEB