アメリカのトランプ大統領は、貿易摩擦が激しくなる中、今週、予定されている米中の首脳会談を前に、有力紙のインタビューに応じ、中国からの輸入品への関税を来年1月から引き上げるのは見送るよう中国側が求めているものの、受け入れる可能性はかなり低いという考えを明らかにしました。
アメリカのトランプ大統領は、今週、アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれるG20サミットにあわせて、中国の習近平国家主席と首脳会談を行う予定です。
会談では、中国からの2000億ドルの輸入品を対象にした第3弾の制裁措置で、関税の上乗せを今の10%から25%に引き上げる方針について、予定どおり来年1月から実施するかどうかが焦点のひとつになっています。
これについてトランプ大統領は26日、アメリカの有力紙ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで、中国側は関税引き上げを見送るよう求めているものの、受け入れる可能性はかなり低いという考えを明らかにしました。
そのうえで、トランプ大統領は、協議が不調に終われば、「2670億ドルの輸入品を対象に追加の関税を課すつもりだ」と述べ、中国で製造されている、IT大手アップルのアイフォーンを含むほぼすべての輸入品を対象に、関税を上乗せする構えを示しました。
中国側は貿易不均衡の是正に向けた取り組みをリストにまとめアメリカに提示していますが、トランプ大統領は不十分だとする認識を示しました。
-- NHK NEWS WEB