牛丼チェーン大手が中国で展開する店舗で、富山県産のコシヒカリを使ったメニューの提供に乗り出します。中国での日本産米人気の弾みになると期待されています。
中国でおよそ310店舗を展開する牛丼チェーン大手の「すき家」は来月1日からおよそ1か月間、富山県産のコシヒカリを使ったメニューの提供に乗り出します。
販売開始を前に26日、上海で開かれた式典で新メニューがふるまわれ、試食した人たちは「もちもちしていながら、みずみずしくて食感がいい」とか、「日本のものは安心です」などと話していました。
富山県産のコメを使った牛丼は216の店舗で日本円で並盛り1杯およそ360円で提供され、中国産米の牛丼より110円ほど高い値段だということですが、この牛丼チェーンでは中国の人たちに味わい深い日本のコメを知ってもらい差別化を図りたいとしています。
中国では東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、福島県や宮城県、東京都などの10の都県を対象に農産物や食品の輸入規制が続いています。
一方で、日本から中国に向けた日本産米の輸出はことし9月までで293トンと去年の同じ時期に比べて85%増加していて、牛丼チェーンの新たな取り組みが日本産米人気の弾みになるのではと期待されています。
-- NHK NEWS WEB