成田空港にある2本の滑走路のうち、使用の頻度が高いA滑走路の年間の発着回数が、地元自治体と合意している上限の15万回を超える可能性が高まったとして、空港会社が、上限超えへの理解を求めるため、近く自治体への説明を行う方針を固めたことが分かりました。
成田空港の発着回数については平成22年、AとBの2本の滑走路で上限をそれぞれ年間に15万回、合わせて30万回とすることで国や地元の自治体、それに成田空港会社の間で合意し、住民への説明も行われました。
しかし、空港会社によりますと、4000メートルの長さがあるA滑走路は離着陸に便利なことから使用頻度が徐々に増え、去年の発着回数は上限近くのおよそ14万9000回に上りました。
このため、ことしは急きょ、3分の2ほどの長さのB滑走路に一部の着陸機を割りふって対応してきましたが、来年10月からA滑走路の深夜の運用時間を1時間延長する計画があるなど、発着回数のさらなる増加が見込まれ、上限超えは避けられない状況になったということです。
空港会社は、近く地元の自治体に対し、こうした事情を説明して理解を求める方針で、引き続き、空港周辺で行っている騒音対策などについても着実に進めながら住民の不安を解消していきたいとしています。
-- NHK NEWS WEB