日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が逮捕された事件について、アメリカの有力紙ウォール・ストリート・ジャーナルは「ゴーン氏は不可解で一方的な追及を受けている」と日本の捜査の在り方を厳しく批判する社説を掲載しました。
ウォール・ストリート・ジャーナルは26日付けの電子版で、ゴーン前会長が逮捕された事件について、社説を掲載しました。
社説では、「かつて救世主とされた前会長は、空港で逮捕されたまま起訴されることもなく勾留が続き、弁護士の同席もなく取り調べを受けている。メディアに情報がリークされるなか、会長職からも解任された」としたうえで、「共産党の中国?いや、資本主義の日本で起きていることだ」と捜査の在り方を厳しく批判しています。
また、日本の司法制度を紹介したうえで、「このような扱いは犯罪歴のない国際企業の経営者に対して不適切だ」と指摘しています。そして、「日本には島国特有の閉鎖的な企業文化があり、前会長はその『竹のカーテン』を破ったまれな外国人経営者だった」とし、「日産による奇襲攻撃は、日本の経済界に汚点を残すことになるだろう」とまとめています。
-- NHK NEWS WEB