インドネシアのジャワ海に先月29日、旅客機が墜落し、乗客乗員189人全員が死亡した事故で、運輸当局は、機体の姿勢を計測するセンサーの異常が、墜落の原因となった可能性があることを明らかにしました。
先月29日、インドネシアの首都ジャカルタから北部のバンカ島に向かっていた、インドネシアのLCC=格安航空会社ライオン・エアのボーイング737MAX8型機がジャワ海に墜落し、乗客乗員189人全員が死亡しました。
インドネシアの運輸当局は28日、記者会見を開き、現場から回収したフライトレコーダーを解析するなどして、事故原因についてこれまでに分かったことを説明しました。
それによりますと、この旅客機には、機体の姿勢を示す計器が2つあり、正常時は同じ数値を示しますが、当時は離陸直後から墜落に至るまで、それぞれ違う数値を示していたということです。
これは、機体の傾きなどを計測するセンサーに、何らかの異常が起きていた可能性があり、誤った計測に基づいて機首が自動的に下がった疑いがあるということです。
そして、パイロットは繰り返し手動で機首を上げようとしましたが、最終的にバランスを失い、墜落したとみられるということです。
事故を起こした機体は、以前にも計器の異常が起きていて、航空会社は、事故の直前にセンサーを取り替えていました。
運輸当局は、整備に問題がなかったかを含めて、さらに調査を進めることにしています。
-- NHK NEWS WEB