東南アジアの自動車産業の中心地、タイで、29日から始まるモーターショーの展示内容が報道陣に公開され、タイ政府がエコカーの普及を後押しする中、電気自動車やハイブリッド車に重点を置いた展示が目立っています。
バンコク近郊で開かれるモーターショーには、日本や欧米などから30を超える自動車メーカーが出展し、28日、報道陣に展示内容が公開されました。
タイでは、政府が税制上の優遇措置を設けて、電気自動車やハイブリッド車などエコカーの現地生産を後押ししています。
現地で最もシェアが高いトヨタ自動車は、この優遇措置を受けて現地生産を行うセダンタイプの新型のハイブリッド車を発表しました。
また、カルロス・ゴーン前会長の逮捕で揺れる日産自動車は、1回の充電でおよそ310キロ走れる電気自動車をタイで発売すると発表しました。
このほか、ドイツのメルセデスベンツや、中国メーカー傘下の「MG」が、電気自動車のコンセプトカーを披露しました。
タイは、トヨタなど日本の自動車メーカーのシェアが80%以上を占める、エンジン車が主流の市場ですが、タイ政府がエコカーの現地生産の誘致を進める中で、この分野の競争がさらに激しくなりそうです。
タイトヨタのルンロー副社長は「性能には自信がある。燃費のよさだけでなく、運転の楽しさを顧客にはアピールしたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB