大手生活用品メーカーの「アイリスオーヤマ」は、生産に欠かせない「金型」のアメリカ工場向けの調達先を、中国から東南アジアに移すことになりました。アメリカと中国の貿易摩擦で、トランプ政権が中国産の金型への関税を引き上げたためです。
仙台市に本社がある「アイリスオーヤマ」は、年間におよそ1000種類の生活用品や家電製品を開発していて、アメリカの自社工場での製品の生産に必要な金型は大部分を中国で調達していました。
アメリカ工場で使う金型は1つ数百万円するということですが、トランプ政権が中国産の金型にかける関税を25%上乗せし調達コストが大幅に上昇したため、金型の調達先を中国から、関税が低い東南アジアに移すことにしました。
このため東南アジアでの調達の拠点となる現地法人をベトナム南部のホーチミンに設けることにしています。
さらにこの会社では中国で生産していた家電製品を来年1月に完成予定の韓国の工場に移すなど、調達や生産の拠点を中国以外に移す動きを強めています。
アイリスオーヤマの大山晃弘社長は「米中の貿易摩擦で金型がいちばん大きな影響がある。将来的にはベトナムやタイなどASEANから金型を仕入れたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB