地震により大規模な停電が発生した北海道で、乳業メーカー各社が連携して災害時の停電に備えた生産体制の整備を進めることになりました。
「日本乳業協会」によりますと、新たな生産体制づくりで連携するのは、明治、森永乳業、雪印メグミルク、よつ葉乳業などのメーカーです。
まずは北海道で、地域ごとに共通の「基幹工場」を決めたうえで非常用電源などを必要に応じて増強します。
ことし9月の北海道地震では、大規模な停電によって道内に38ある工場のうち36か所が操業停止となり、原料の生乳を牛乳やバターに加工できず廃棄せざるを得なくなるなど大きな影響が出ました。
基幹工場を定め電源を確保することで、大規模な停電が起きた場合でも、基幹工場に生乳を集め生産を続けることができるようにします。
非常用電源の増強には通常、工場1か所当たり数億円の費用がかかるとされていますが、今回の連携によってより効率的に設備投資を進められる効果もあるということです。
各社は、来年にかけて基幹工場の選定や災害時の生乳の配送ルートなどを具体的に詰めたうえで、同じような取り組みを全国に広げたい考えです。
-- NHK NEWS WEB