日本航空は、ロンドンの国際空港で飲酒の疑いで逮捕され、実刑判決が言い渡されたパイロットについて、懲戒解雇とする処分を決めました。
先月、ロンドンのヒースロー空港から羽田空港に向かう便に乗務しようとしていた日本航空の副操縦士、實川克敏被告は、基準のおよそ10倍のアルコールが検出されたとして、運輸関係法令違反の罪に問われ、現地時間の29日、禁錮10か月の実刑判決を言い渡されました。
判決を受けて日本航空は、飲酒が発覚しないよう検査を逃れていて悪質だなどとして、實川副操縦士を懲戒解雇とする処分を決めました。
また、赤坂祐二社長を月額報酬の20%を3か月減額とするほか、検査の際、相互の確認を怠っていた2人の機長らも懲戒処分にしました。
日本航空は「重大性や悪質性が極めて高く、決して許されない行為で慚愧の念に堪えません。今後は社内のアルコール基準値を超えた場合、処分を『停職以上』に厳格化し再発防止に努めます」としています。
日本航空のグループ会社では28日も、パイロットが飲酒の影響で乗務を交代する問題が起きていて、国土交通省は会社に対する行政処分も検討しています。
-- NHK NEWS WEB