アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、前回の会合の議事録を公表し、ほとんどの参加者が、来月の会合で追加の利上げに踏み切る可能性を示唆しました。ただ、来年以降の金融政策をめぐっては、さらなる利上げに慎重な意見も出されました。
FRBは29日、金利の据え置きを決めた今月の会合の議事録を公表しました。
それによりますと、アメリカ経済の拡大を受けて、ほとんどの会合の参加者が「近く追加の利上げが正当化される」と表明し、次回の来月の会合で、利上げに踏み切る可能性を示唆しました。ただ、貿易政策の不透明感などから企業の設備投資が減速しているという指摘が出されました。
FRBはことし、3か月ごとのペースで追加の利上げを行ってきましたが、来年以降の金融政策では、「さらなる利上げの時期は不透明だ」とか「一段の利上げは経済成長を過度に減速させる可能性がある」といった利上げに慎重な意見も出されました。
FRBは来年の金融政策について、3回の利上げを行う想定を示していますが、市場関係者の間では、来月の会合でこの想定が見直されるかどうか関心が高まっています。
-- NHK NEWS WEB