来年度の税制改正で銀行業界などが要望していた、個人投資家を対象とする優遇税制「NISA」を恒久的な制度にすることについて、政府・自民党は、期限を区切って行うべき制度だとして、恒久化は見送る方針を固めました。
NISAは、個人投資家を対象に、一定額までの株式や投資信託への投資で得た利益を非課税とする制度で、期間を限定して実施しています。
この制度について、銀行業界や証券業界は、来年度の税制改正で恒久的な制度にするよう求めていましたが、政府・自民党は、これを認めず、恒久化を見送る方針を固めました。
その理由について、NISAは、個人の金融資産を貯蓄から投資に振り向ける政策目的のために期限を区切って行うべきものであることに加え、政府税制調査会で、老後の資産形成を後押しする制度の見直しが、NISAを含めて議論されているためだとしています。
一方、政府・自民党は、出版業界から出されていた、軽減税率の対象に書籍と雑誌も加えるよう求める要望についても、有害な図書を除く仕組みがないことなどから、来年度の税制改正では認めず、長期的な検討課題とする方針です。
-- NHK NEWS WEB