根本厚生労働大臣は、来年度の年金の支給にあたっては、支給額の伸びを物価や賃金の上昇より低く抑える仕組み「マクロ経済スライド」が実施されるという見通しを示しました。
年金の支給額は物価や賃金に応じて毎年決まりますが、年金財政を安定的に維持するため、物価や賃金の上昇よりも支給額の伸びを抑制する「マクロ経済スライド」という仕組みが導入されています。
これについて根本厚生労働大臣は30日の衆議院厚生労働委員会で「最終的な経済指標によるが、発動される状況になるのではないかと考えている」と述べ、全国の消費者物価指数がプラスの状態が続き、賃金に関する指標も上昇傾向にあることから、「マクロ経済スライド」が来年度に実施されるという見通しを示しました。
厚生労働省は、ことし1年間の物価や賃金の上昇幅を踏まえて年明けに判断することにしていて、実施されれば平成27年度以来2回目となります。
-- NHK NEWS WEB