アメリカ、カナダ、メキシコの3か国は、NAFTA=北米自由貿易協定を見直して、新たにまとめた協定に署名しました。自動車の関税がゼロになるルールが厳しくなり、メキシコやカナダに進出している日本の自動車メーカーも対応を迫られることになります。
トランプ政権が求めていたNAFTAの見直しは、ことし9月に、メキシコ、カナダと合意に達し、「アメリカ・メキシコ・カナダ協定」に名前を変えた新たな協定がまとまりました。
G20サミットでアルゼンチンを訪れているトランプ大統領ら3か国の首脳は30日、新たな協定にそろって署名しました。
新たな協定では、関税ゼロで自動車を取り引きするルールが厳しくなり、メキシコやカナダに進出している日本の自動車メーカーは、作業の一部をアメリカの工場に移したり、日本やアジアから持ち込む部品を減らしたりする対応が必要になります。
トランプ大統領は「画期的な成果だ。自動車の雇用が外国に流出するのを防ぐうえ、たくさんの企業がアメリカに戻ってくるだろう」と述べて意義を強調しました。
協定はこのあと、それぞれの国で、議会の承認などの手続きをへて発効します。
ただ、アメリカでは、先の中間選挙で議会下院の多数派を奪還した民主党から、協定の修正を求める声が上がっているため、手続きに時間がかかることも予想されます。
-- NHK NEWS WEB