財務省の法人企業統計調査によりますと、ことし7月から9月までの企業の経常利益は、この時期として過去最高でした。地震や台風が相次いだものの、財務省は、企業活動の面では緩やかな景気の回復が続いているとしています。
財務省がおよそ3万社を対象に行った法人企業統計調査によりますと、ことし7月から9月までの企業の経常利益は18兆2847億円でした。
これは前の年の同じ時期に比べて2.2%の増加で、この時期としては比較ができる昭和29年以降で最高でした。
製造業は原材料価格の上昇や、自動車メーカーでリコール費用が膨らんだことなどから減益でしたが、非製造業で情報通信業や運輸業、郵便業などが好調だったことが全体を押し上げました。
また、設備投資の金額も、自動車向けの素材の生産設備や都心部のオフィスビルの建設が好調で、11兆2784億円と前の年の同じ時期を4.5%上回りました。
財務省は「地震や台風など相次いだ自然災害によって、小売業や宿泊業からは客数が大きく減ったとかキャンセルが相次いだといった声が寄せられたが、全体としては、日本経済の緩やかな回復が続いていることを反映した結果だ」としています。
-- NHK NEWS WEB