深刻な人手不足を背景に宅配業界にとって再配達の負担が増す中、日本郵便は、玄関先に置いた鍵の付いたバッグに荷物を届ける新しいサービスの実験を始めました。
実験は、東京杉並区内の1000世帯を対象に3日始まりました。
使われるのは東京のベンチャー企業が開発したバッグで、高さや幅が40センチ程度の荷物を入れることができます。
バッグを折り畳んで玄関の取っ手などにワイヤーでつるしておくと、配達の担当者が中に荷物を入れ、南京錠をかけておく仕組みです。
今月いっぱい、家を空ける際に利用してもらって再配達の数の変化や安全性を検証するということです。
ネット通販の増加で荷物の数が増える一方、深刻な人手不足で再配達の負担が増しているため、日本郵便は来年3月から、車庫やメーターボックスなど利用客が事前に希望した場所に荷物を届ける、いわゆる「置き配」を始めることにしています。
ただ、「置き配」では荷物の盗難への対策が課題で、日本郵便は、今回の実験の結果を分析して全国展開も含めた活用の拡大を検討する考えです。
日本郵便の生田遼資さんは、「再配達は配送側とお客さま双方にとって課題になっており、なるべく利便性の高い方法を考えていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB