7年前に焼き肉チェーン店で起きた集団食中毒をめぐり、富山県の遺族が、運営会社の当時の社長と肉の仕入れ先の会社の元役員が起訴されなかったのは不当だとして、検察審査会に審査を申し立てました。
平成23年4月、焼き肉チェーン店、「焼肉酒家えびす」の北陸3県と神奈川県の店舗でユッケなどを食べた181人が食中毒になり、このうち5人が死亡しました。
運営会社の当時の社長と肉の仕入れ先の会社の元役員は業務上過失致死傷の疑いで書類送検されましたが、おととし5月、富山地方検察庁は「刑事責任を問うだけの証拠が集まらなかった」として2人を不起訴にしました。
これに対して富山県の遺族は、起訴しなかったのは不当だとして3日、富山検察審査会に、不起訴が妥当かどうか審査するよう申し立てました。
当時14歳の次男を亡くした久保秀智さんは「どうして刑事処分をしないのか、納得できません。食という楽しい家族の団らんの中でとんでもないことが起きました。検察審査会には、いつ自分の家族がそのようになるか分からないと思って公正な判断をしてほしい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB