大手衣料品チェーン、「しまむら」が仕入れた商品を製造していたメーカーの下請け企業で、外国人技能実習生が違法に働かされていたなどとして、「しまむら」はすべての取り引き企業に対し、技能実習生への人権侵害が無いよう求める通知を出すことがわかりました。労働組合は「異例の対応だ」と評価しています。
産業別労働組合「JAM」によりますと、ことし7月、岐阜市の縫製会社「キングスタイル」で働いていたミャンマー人の技能実習生5人が違法に働かされていたり、人権侵害を受けていたりしたとして、保護されました。
この会社は「しまむら」が商品を仕入れていた衣料品メーカーの下請け企業だったことから、労働組合は先月、「しまむら」に対し、事実関係の調査と再発防止の取り組みを要請しました。
これに対し「しまむら」は、事実関係を確認したとして、およそ400社あるすべての取り引き企業に対し、それぞれの下請け企業も含め、法令を守り、技能実習生への人権侵害が無いよう求める通知を出すということです。
「しまむら」は「発注企業の社会的責任として、取り引き先にも法令順守を求める必要があると考えた」としています。
労働組合は「発注元の企業が、取り引き先の下請け企業の問題で対応するのは異例だ」と評価したうえで、「こうした取り組みが広がることを期待したい」としています。
-- NHK NEWS WEB