テレビや映画、動画配信などアニメ産業の市場規模は、去年1年間で2兆1500億円余りと過去最高を更新したことがわかりました。
アニメーションの制作会社などで作る「日本動画協会」は、国内にある制作会社およそ150社を対象に、テレビや映画、動画配信、海外展開など9つの項目ごとに売り上げを算出し、毎年、アニメ産業に関する市場規模の調査結果をまとめています。
それによりますと、去年の市場規模は、おととしを1600億円ほど上回って2兆1527億円となり、過去最高を更新しました。
日本動画協会は去年10月に、おととしの市場規模が2兆9億円と発表していましたが、一部の企業の集計に誤りがあったとして1兆9924億円余りに金額を訂正し、去年の段階で初めて2兆円を突破したいうことです。
9つの項目のうち、去年、売り上げが最も多かったのは、映画の上映やアニメ関連のゲーム販売など「海外展開」の9948億円で、次いでキャラクターグッズなどの「商品化」が5232億円となっています。
市場規模が過去最高となった要因としては、海外、特に中国でアニメに関連するゲームが流行していることや、国内外でアニメの配信が活況となっていることなどが挙げられるということです。
調査結果をまとめた「アニメ産業レポート」の増田弘道編集統括は「海外の市場が圧倒的に伸びていることが原動力になっていると思うが、政治状況などで市場が下がる可能性もあるので、配信事業などの部門で国内のプラットフォームをしっかりと築くことが重要になってくる」と話しています。
-- NHK NEWS WEB