都内の大手学習塾の教室で働いていた男性が仕事中に倒れて死亡し、長時間労働が原因の労災と認められました。
労災が認められたのは首都圏を中心に学習塾を展開する「栄光」の社員で、東京 世田谷区の教室長を務めていた49歳の男性です。
7日、男性の妻や代理人の弁護士が記者会見を開きました。それによりますと、男性は講師の育成や生徒の募集など、教室の運営業務を行っていましたが、去年11月、仕事中に突然病気で倒れ、その後、死亡しました。
労働基準監督署の調査で、男性が亡くなる前の半年間の残業時間は長い時で月130時間に上っていて、長時間労働が原因の過労死だとして、先月、労災認定されたということです。
教室にはおよそ180人の生徒が通っていましたが、講師のほとんどは大学生のアルバイトで、保護者からの問い合わせや苦情に対応する正社員は男性と部下の合わせて2人だけだったということです。
男性の妻は「『アルバイトが突然来なくなったり保護者からのクレーム対応があったりと仕事が多すぎる』と夫は話していた。人員を充実させてくれれば命を失うことはなかった」と話していました。
「栄光」は「ともに働く社員が亡くなったことを非常に重く受け止めていて、ご遺族には心よりおわび申し上げます。長時間労働の抑制のため適切な労務管理を徹底して参ります」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB