次世代の通信規格「5G」が来年から試験的に運用されるのを前に、通信大手各社は、高速で大容量のデータをやり取りすることができるという特徴を生かした産業向けの新たなサービスの開発を進めています。
このうち「ソフトバンク」は先月30日、東京・江東区に5Gの活用方法を企業向けに紹介する施設をオープンしました。
この中では、離れた場所から操作しても高速通信でロボットアームが遅れなく物をつかむ製造業向けの技術や、人の頭や体に取り付けた複数のセンサーから大量のデータを瞬時に送って画面上のCGのキャラクターに反映させる放送業界向けのサービスが紹介されています。
また、NTTドコモが今月開いた展示会では病院内で行われている手術のクリアな映像を見て離れた場所にいる医師から指示を受けるシステムや、建設現場の無人の機械を現場に設置された複数のカメラの映像を見ながら離れた場所から操作する技術などを紹介していました。
NTTドコモの中村武宏執行役員は「5Gの導入で医療、農業、漁業などその場所に行かなければできなかったことが遠隔で、できるようになる。企業のニーズに応えていきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB