ことし5月、東京都内で居眠り運転のトラックが自転車の男性をはねて男性が死亡する事故があり、警視庁は、トラックの運転手に十分な休みを与えずに仕事をさせていたとして運送会社の社長を逮捕しました。
ことし5月、東京・葛飾区奥戸の交差点で横断歩道を自転車で渡っていた88歳の男性が信号を無視して走ってきたトラックにはねられて死亡し、30歳の運転手が過失運転致死傷の罪で起訴されました。
その後の捜査で、勤務先の運送会社の社長、葛西正利容疑者(58)が、運転手が疲れているにもかかわらず十分な休みを与えずに運転させていたことがわかったとして、警視庁は道路交通法違反の疑いで逮捕しました。
事故は午前5時半に起きましたが運転手は前の日の午後8時から徹夜で配送業務にあたり、さらに1か月以上休みがなかったということです。
警視庁によりますと社長は調べに対し、「運転手が疲れていたことは把握していたが、人手が足りないこともあり交代させる対応をとらなかった」と供述し、容疑を認めているということです。
警視庁は、日常的に過労の状態で運転させていたとみて詳しい実態を調べています。
-- NHK NEWS WEB