人手不足でバスの運転手の確保が難しくなる中、路線バスを自動運転で運行する全国で初めての実証実験が前橋市で行われることになり、12日、関係者が試乗しました。
実証実験は自動運転の開発を進めている群馬大学と前橋市、地元のバス会社などが行い、12日の出発式には関係者およそ50人が参加し、バスに試乗しました。
試乗は一般道で行われ、運転席には安全確保のため運転手が乗っていますが、バスに取り付けたカメラやセンサーで信号の色や車間距離などを認識し、ブレーキやハンドル操作を自動で行います。
実験は上毛電鉄の中央前橋駅とJR前橋駅の間のおよそ1キロの区間で行われ、14日から一般の乗客を乗せて運行します。
これまでに乗客を乗せずに走行を繰り返し、安全性を確認しているということで、前橋市によりますと、バスの営業路線に自動運転を導入するのは全国で初めてだということです。
実証実験は来年3月まで行われ、乗客へのアンケートなどを通じて課題を検証したうえで、本格的な導入を目指すということです。
群馬県バス協会の野口政治専務理事は「人手不足でバスの運転手の確保が難しくなっているので、自動運転の技術に期待している」と話していました。
群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センターの小木津武樹副センター長は「自動運転の開発を進め、地方の公共交通機関を維持できるようにしたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB