大手トラックメーカーの「UDトラックス」は、ほぼ完全な自動運転の技術を搭載したトラックを開発し、埼玉県上尾市の本社で試験走行の様子を公開しました。
UDトラックスが公開したのは、レベル4と呼ばれる、限定されたエリアの中で運転席にドライバーがいなくても走行できる自動運転技術を搭載した大型トラックです。
このトラックには、道路の幅や走るコースなどの情報があらかじめ入力されていて、GPSで車の位置情報を把握しながら自動で走行します。
ほかの車や障害物などは、車体に取りつけられたカメラやセンサーで認識するということです。
12日の試験走行では、安全上の理由から運転席に人が乗りましたが、トラックは自動でハンドルを動かして加速したり、停止したりしていました。
また、駐車スペースに近づくとゆっくりと減速し、自動で駐車する技術を披露しました。UDトラックスによりますと、レベル4の技術を搭載したトラックを公開したのは国内では初めてで、再来年には、工場や港などでの実用化を目指したいとしています。
開発部門統括責任者のダグラス・ナカノさんは「より安全で、生産性が高い自動運転車両を提供することで、物流会社などが抱える課題の改善に貢献したい」と話しています。
レベル4に相当する自動運転技術は、乗用車での開発が進んでいますが、トラックでも、日野自動車が2025年にも高速道路を自動走行するトラックの実現を目指すなど、深刻なドライバー不足の解消に向けた研究・開発が進んでいます。
-- NHK NEWS WEB