アメリカの民間企業の宇宙船が、有人の試験飛行で「宇宙空間に達した」と発表し、商業宇宙旅行の実現に弾みがつくものと受け止められています。
アメリカで宇宙事業を手がけるヴァージン・ギャラクティック社は13日、西部カリフォルニア州で宇宙船「スペースシップ2」にパイロットが搭乗し、試験飛行を行いました。
宇宙船はロケットによる打ち上げではなく、飛行機に装着された状態で離陸し、上空で切り離されたあとエンジンに点火して音速の3倍近いスピードで上昇を続けました。
そして切り離されてから3分後に高度およそ83キロに達し、そのあと地上に帰還しました。
大気圏の外にある宇宙空間については、国際的な機関が高度100キロ以上と定義していますが、アメリカ空軍は高度80キロ以上としており、ヴァージン・ギャラクティック社は宇宙船が「宇宙空間に達した」と発表しました。
この企業は4年前、試験飛行中の宇宙船が墜落する事故を起こしましたが、今回の成功で商業宇宙旅行の実現に弾みがつくものと受け止められています。
アメリカでは複数の民間企業が宇宙旅行の計画を発表しており、宇宙開発ベンチャーのスペースXは2023年に月の周回旅行を行い、衣料品通販サイト「ZOZOTOWN」の運営会社社長、前澤友作さんが搭乗することになっています。
-- NHK NEWS WEB