世界的なシンガーソングライターのポール・マッカートニーさんが、ビートルズ時代の「レット・イット・ビー」などおよそ270曲について、著作権を保有するソニーの子会社に対し、著作権の返還の確約を求める訴えをアメリカ・ニューヨークの裁判所に起こしました。
ポール・マッカートニーさんは、ビートルズ時代、ジョン・レノンさんと連名で数多くの曲を作り、共同で設立した会社で著作権を管理していましたが、1985年に歌手のマイケル・ジャクソンさんが買い取り、その死後は、「ソニー/ATV・ミュージック・パブリッシング」が著作権を保有しています。
マッカートニーさんは、2008年以降、これらの著作権の返還を求める交渉を行ってきましたが、確約が取れなかったため、18日、ニューヨークの裁判所に訴えを起こしました。
訴状によりますと、返還を求めているのは、デビュー曲の「ラブ・ミー・ドゥ」のほか、世界的なヒット曲の「イエスタデイ」や「レット・イット・ビー」など、1962年から1970年にかけて作曲したおよそ270曲の著作権で、アメリカの法律に基づいて、来年10月以降、順次、マッカートニーさんに返還されるべきだとしています。
これについて、「ソニー/ATV・ミュージック・パブリッシング」は「マッカートニーさんには最大級の敬意を払ってきた。裁判が起こされることになり、残念だ」などとする声明を出しました。
-- NHK NEWS WEB