電子回路の基板の製造大手、日本シイエムケイは、自動車部品などに使われる製品について、取引先との契約とは異なる工程で製造していたと発表しました。品質には問題ないということですが、こうした不正は少なくとも十数年前から経営陣の指示で行われていたということです。
これは日本シイエムケイが14日に記者会見で明らかにしたものです。
それによりますと、新潟県のほか、中国やタイの合わせて5つの工場で、プリント配線板と呼ばれる電子回路の基板の製造を、取引先との契約とは異なる形で、別の工場で行ったり、一部の工程を外部に委託したりしていたということです。
製品は主に自動車部品メーカー向けで、ことし2月に取引先からの指摘を受けて、社内調査を進めてきました。
製品の品質には問題ないということですが、こうした不正は少なくとも十数年前から経営陣の指示で行われていたということです。
不正の理由として、会社側は、製造工程の変更を取引先に承認してもらうには手続きに時間がかかるためだとしていて、外部の弁護士にさらに詳しい調査を依頼し、今年度中に再発防止策などを公表することにしています。
日本シイエムケイの大澤功社長は「納期に間に合わせるため独自に判断して行った。認識の甘さがあり、深く反省している」と述べました。
-- NHK NEWS WEB