岩手県雫石町で、水道を供給する民間の会社と住民が水道料金をめぐって対立し、水道事業の運営に懸念が広がっています。
岩手県雫石町長山では、民間の会社がペンションや別荘など合わせて35軒に水道を供給していますが、水源ポンプの電気代が払えなくなったため住民に代わりに払うよう求め、要請が受け入れられなければ水道の供給を17日にも停止する姿勢を示していました。
これに対して、住民は「すでに水道施設の維持費は払っている」として支払いを拒否し、会社に強く反発していました。
こうした中、住民は水道の供給の停止を避けるため、電気代の一部を会社に代わって立て替えることを決め、17日、住民の代理人を務める弁護士らが盛岡市にある東北電力の営業所を訪れ、電気の供給をやめないよう要請しました。
これに伴って、水道の供給は当面、続けられる見通しになりましたが、住民の間には民間会社による水道事業の運営に懸念が広がっていて、今後、運営方法の見直しを検討することにしています。
この地区でペンションを経営する三輪亨さんは「当面は生活もペンションの営業も続けられ、ほっとしていますが、今後、安定して供給されるか心配です」と話していました。
一方、水道を運営する仙台市の会社は、取材に対して「なにもお答えできません」と話しています。
-- NHK NEWS WEB