アメリカの大手IT企業は、シリコンバレーをはじめアメリカ西海岸に集中していますが、最近は、多様な人材を確保するため、ほかの地域に拠点をつくる動きが広がっていて、グーグルもニューヨークに新拠点を設け、社員の数を今の2倍に増やすと発表しました。
アメリカ西海岸のシリコンバレーに本社を構えるグーグルは、17日、10億ドル以上、日本円で1100億円以上を投じてニューヨーク中心部のマンハッタンに新たな拠点を設け、社員を、今の7000人から、今後10年かけて2倍に増やすと発表しました。
これについて、グーグルは「ニューヨークは世界に通じる多様な人材が集まる場所だ」とコメントしています。
アメリカ西海岸以外に拠点を置く動きは、ほかの大手IT企業の間でも広がっていて、シリコンバレーに本社があるアップルは、先週、南部テキサス州オースティンに新社屋を建設するほか、東部のニューヨークやピッツバーグのオフィスを拡張すると明らかにしました。
また、西海岸のシアトルに本社を構えるアマゾン・ドット・コムも、先月、ニューヨークのロングアイランドシティーと首都ワシントンに近いバージニア州北部のクリスタルシティーの2か所に新たな拠点を設けて、最大で5万人を採用する計画を打ち出しています。
アメリカ西海岸では、人工知能の開発などに必要なソフトウエアのエンジニアの争奪戦が激しくなっていて、IT企業の間で、より多様な人材を確保しようと、東部や南部に新たな拠点を設ける動きが活発になっています。
-- NHK NEWS WEB