アメリカの電気自動車メーカー、テスラのイーロン・マスクCEOが率いるベンチャー企業が、地下にトンネルを掘って車が高速で走行する新しい交通システムの開発を進めています。激しい交通渋滞で知られるロサンゼルスで実証実験用の地下空間が初めて公開され、渋滞の回避につながるとアピールしました。
イーロン・マスク氏がおととし創業したボーリング・カンパニーは、地下にトンネルを掘って渋滞を回避する新たな交通システムをつくるベンチャー企業です。
全米で渋滞が最も激しいことで知られるロサンゼルスの本社近くで18日、実証実験用の地下空間を初めて公開しました。
公開されたのは直径3メートル60センチ、長さおよそ2キロのトンネルと、地下空間を高速で走行する自動車です。車は専用のエレベーターを使って地下に降りると、トンネルの壁にぶつからないようにする装置をつけて移動する仕組みです。
マスク氏はイベントで「皆が車で移動したいなら地下空間を何層にもつくるしかない」と述べ、地下を活用すれば交通渋滞を回避できるとアピールしました。
中西部のシカゴはすでにボーリング・カンパニーの交通システムを採用して、実用化を目指しています。市内中心部とオヘア国際空港のおよそ27キロを結び、16人乗りの自動運転の乗り物が最高速度、時速240キロで地下空間を走行する計画です。
-- NHK NEWS WEB