国内初の本格的なワイン醸造施設として、国の重要文化財にも指定されている茨城県牛久市の「牛久シャトー」は、慢性的な赤字が続いていて、年内で醸造施設を閉鎖し、物販・飲食事業から撤退することになりました。
牛久市にある「牛久シャトー」は、ブドウの生産からワインの瓶詰までを一貫して行う国内で初めての本格的なワイン醸造施設として、明治36年に開設され、国の重要文化財にも指定されています。
運営会社によりますと、「牛久シャトー」は慢性的に赤字が続いていて、ことしの業績予想は40億円の赤字になる見通しだということです。
このため、運営会社は28日、ワインやビールの醸造施設を閉鎖し、レストランをはじめ、物販・飲食事業からも撤退することを決めました。
一方、創業者で「日本のワイン王」とも呼ばれた「神谷伝兵衛」の記念館など、見学施設の公開は今後も続けるということです。
牛久市の根本洋治市長は「牛久市のランドマーク的な存在だっため、一部撤退は非常に残念に思います。今後はシャトーの動向を注視しつつ、市の観光政策を推進していきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB