商船三井客船が運航する大型クルーズ船が先月、グアムの港を出る際に岸壁に衝突する事故があり、事故のあと船長の男性から国の基準を超えるアルコールが検出されていたことがわかりました。国土交通省が詳しい経緯を調べています。
先月30日の夜、商船三井客船が運航する大型クルーズ船「にっぽん丸」がグアムを出港する際、岸壁に衝突し、船の後方の2か所が損傷し、岸壁の一部も壊れました。
会社によりますと、船には乗客372人、乗組員およそ230人の合わせておよそ600人が乗っていましたが、けがはなかったということです。
国土交通省によりますと、事故の4、5時間後の未明に船長の男性が現地当局の検査を受けたところ、呼気に換算して船員法に基づく基準の1リットル当たり0.15ミリグラム以上のアルコールが検出されたということです。
船長は「気持ちを落ち着かせるため事故のあとに酒を飲んだ」と話しているということで、国土交通省が詳しい経緯を調べています。
にっぽん丸は、全長およそ170メートル、総トン数2万2400トンの日本有数の豪華客船として知られています。
今回のクルーズは先月26日に横浜を出港し、グアムやサイパンを経由し今月3日に横浜に戻る予定でしたが、事故を受けて運航を取りやめ、乗客は空路で帰国したということです。
商船三井客船は「現在、調査中であり詳しいことはコメントできない」と話しています。
-- NHK NEWS WEB