韓国のサムスン電子の先月までの3か月間の決算は、主力の半導体事業の業績が悪化したことなどで、本業のもうけを示す営業利益が前の四半期より38%と大幅な減益となりました。
サムスン電子は8日、先月までの3か月間の決算の暫定値を発表しました。
それによりますと、売り上げは59兆ウォン(日本円でおよそ5兆7000億円)で、前の四半期より9.8%減少しました。また、本業のもうけを示す営業利益は10兆8000億ウォン(およそ1兆400億円)で、過去最高だった前の四半期から一転して、38.5%の大幅な減益となりました。
これは去年秋まで1年間営業利益の7割以上を占めた主力の半導体事業の業績が悪化したためで、サムスンは「不確実性が増し、需要が大きく減って価格の下落幅が拡大した」と説明しています。また、スマートフォンなどの携帯電話事業については、「競争が激しくなり、マーケティング費用が増えた」としています。
一方、同じく大手のLG電子も先月までの3か月間の営業利益の暫定値が前の四半期より89.9%減少したと発表しました。
韓国の主要紙はサムスンの業績悪化について、「半導体ショック」などと一面で大きく伝え、韓国の代表的な株価指数は7日の終値より0.58%値下がりしました。
地元のメディアは「米中の貿易摩擦の行方が注目される中、サムスンの業績は期待を裏切り、投資家の心理を冷やした」という有識者の見方を伝えています。
-- NHK NEWS WEB