今月3日、全日空グループの旅客機の機長から乗務の前にアルコールが検出された問題で、機長が飲んだ酒の量や時間を偽って会社に報告したうえ、一緒にいた副操縦士に口裏合わせを頼んでいたことが関係者への取材でわかりました。
今月3日、全日空のグループ会社「ANAウイングス」の40代の男性機長が、乗務前の検査でアルコールの陽性反応が出たため乗務を交代し、合わせて5便に遅れが出ました。
全日空によりますと、機長は当初、会社の調査に対して、ホテルの部屋で350ミリリットルのハイボールを2缶飲んだと報告していましたが、その後の調査で、実際には飲食店でビールや酎ハイ、それにハイボールをおよそ1.2リットル飲んでいたことがわかりました。
また、社内規定で禁じられている乗務前12時間以内の飲酒はしていないと話していましたが、実際には、店で一緒にいた副操縦士の忠告を無視して大幅に時間を超えて飲酒を続けていて、規定違反を問われないよう口裏合わせも頼んでいたということです。
全日空グループでは去年10月に機長による大量の飲酒の問題が明らかになり、国土交通省から厳重注意を受け、アルコールに関する研修などの対策を進めていました。
-- NHK NEWS WEB