高橋まつりさんの母親の幸美さんは、20日の合意書の調印にあたってのコメントと、電通の石井直社長に話した内容を文書で明らかにしました。以下は、コメントの全文です。
本日、会社(電通)との合意書調印に踏み切りました。調印を決意した理由は、娘が業務により亡くなったことについて、会社が責任を認め、謝罪したこと、電通の社風・過重労働の象徴であった鬼十則を、会社が社員手帳から削除したこと、娘が死ぬほど辛かった、死の原因となった深夜残業・休日出勤について、会社側はこれまで私的情報収集・自己啓発などと扱い業務として認めていなかったが、会社は、これを改め、サービス残業をなくすことを約束したこと、会社が、深夜残業の原則禁止など、改革をすでに始めていること、会社が、パワハラ防止のために全力を尽くすことを約束したこと、会社が、業務の改善と改革の実施状況の報告を、今後、遺族側に定期的に行うことを約束したこと、業務の改善と改革に向けて、役員・管理職が研修会を行い、遺族側の話を直接聞く場を設けることを約束したことなどです。
石井社長が昨年末に辞任の発表をされましたが、社長交代・役員交代が行われたとしても、二度と同じ悲劇を繰り返さないように改革に向かってほしいと思います。
-- NHK NEWS WEB