特別背任の容疑で再逮捕された日産自動車のカルロス・ゴーン前会長の勾留の理由を明らかにする手続きが、午前10時半から東京地方裁判所で行われ、前会長みずからも出廷し意見を述べる予定です。ゴーン前会長が公開の場に姿を現すのは去年11月の最初の逮捕以降初めてで、どのような主張をするのか注目されます。
日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン容疑者(64)は、私的な損失の信用保証に協力したサウジアラビア人の実業家の会社に日産の子会社から16億円余りを不正に支出したなどとして、先月21日、特別背任の疑いで再逮捕され、裁判所は今月11日までの勾留を認めています。
勾留の理由を明らかにする手続きはゴーン前会長側の求めに応じて午前10時半から東京地方裁判所の公開の法廷で開かれます。
手続きにはゴーン前会長みずからも出廷し、意見を述べる予定で、午前9時半ごろ前会長の弁護士が裁判所に入りました。
弁護士によりますとゴーン前会長は東京地検特捜部の調べに対し、「日産には損害を与えていない」などと一貫して容疑を否認し、「自分の言葉で裁判官に主張したい」などと話しているということで、英語で10分程度意見を述べる予定だということです。
また前会長の弁護士は裁判所の説明を受けたうえで勾留の取り消しを請求する方針で、午後には記者会見を開く予定だということです。
去年11月の最初の逮捕以降、ゴーン前会長が公開の場に姿を現すのは初めてで、裁判所の周辺には海外メディアも多く集まり傍聴券を求める人が長い列を作りました。
裁判所によりますと14の傍聴席に対して1122人が並び、倍率は80倍だったということです。
また法廷では前会長の国籍があるフランスなどの大使館の関係者用に傍聴席を用意する対応も取られています。ゴーン前会長がどのような主張をするのか注目が集まっています。
-- NHK NEWS WEB