中国・上海でアメリカの電気自動車メーカー、テスラの海外では初めてとなる工場の起工式が行われ、ことし後半にも、一部の生産が始まる見通しです。中国としては、米中の貿易摩擦が激しくなる中、国内市場を外国企業に開放する姿勢をアピールするねらいもあると見られます。
中国の上海市などによりますと、上海郊外にある臨港産業区で7日、アメリカの電気自動車メーカー、テスラの工場の起工式が行われました。
式典にはテスラのイーロン・マスクCEOとともに上海市の応勇市長なども出席し、中国側が支援する姿勢を示しました。
上海の新工場は、テスラがアメリカ以外に建設する初めての工場となり、将来、年間50万台の電気自動車の生産を行う計画で、今回はこのうち半分の生産能力を持つ1期目の工場の建設となります。
中国メディアは、ことし後半にも一部の生産が始まる見通しで、マスクCEOが「将来的には中国市場だけでなく、アジア地域に輸出する」などと述べたと伝えています。
中国は景気の減速傾向を背景に、2018年の新車の販売台数が28年ぶりに前年を下回るのが確実ですが、電気自動車など新エネルギー車の販売台数は60%以上伸びています。
新産業の誘致を進めたい中国としては、米中の貿易摩擦が激しくなる中、国内市場を外国企業に開放する姿勢をアピールするねらいもあると見られます。
-- NHK NEWS WEB